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column:定年後再雇用の場合、同じ業務で賃金格差は違法?~東京地裁判決より

Harmony
2016/07/15

横浜市の運送会社で、定年退職後に再雇用された嘱託社員のトラック運転手3人が、正社員との賃金格差の是正を求めた訴訟で、東京地裁(佐々木宗啓裁判長)は(2016年)5月13日、「業務内容が同じなのに賃金が異なるのは不合理」として、請求通り正社員との賃金の差額計約400万円を支払うよう運送会社に命じました。

判決は「定年前と同じ立場で同じ仕事をさせながら、給与水準を下げてコスト圧縮の手段にするのは正当ではない」と指摘。再雇用者の賃金を下げる運送会社の社内規定について、正社員と非正社員の不合理な待遇の違いを禁じた労働契約法に違反すると判断しました。

原告側の代理人によると、再雇用の賃金をめぐり、労働契約法違反を認める判決は初めてとのことです。
判決によりますと、3人は2014年に60歳の定年を迎えた後、1年契約の嘱託社員として再雇用され、セメントを輸送する仕事の内容や責任の程度が変わらない一方で、年収は定年前より2~3割下がったとのことです。

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被告の運送会社は「会社が定年前と同じ条件で再雇用しなければならない義務はなく、不合理な賃金ではなかった」と主張していました。  
代理人の宮里邦雄弁護士は「運送業界では、中小業者を中心に、全く同じ仕事なのに再雇用者の賃金を下げる例が多い。不当な処遇の改善につながる判決だ」と述べました。  

企業が定年後に嘱託社員を雇用する場合、仕事内容の変更とともに賃金を引き下げることは一般的です。佐々木裁判長は「コストの増大を回避しつつ定年者の雇用を確保するため、賃金を定年前より下げること自体には合理性が認められるべきだ」とも判示しました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 門田より~
皆様、この報道には高い関心をお持ちになったのではないでしょうか?
今回の判決は‘定年再雇用後の賃金を下げてはいけない’ということではなく、責任や業務内容が変わらないにもかかわらず、という部分が大きかったのだと考えます。
そして、もう1点気になったのは、長く勤め、再雇用後も引き続き同じ会社で仕事をすると決めた会社を訴えたという事実~事前にお互いに話し合って折り合いをつけるということはできなかったのでしょうか。再雇用者の怒りや悔しさのようなものを感じます。業務の効果的な実施、事故の未然防止のためにも、日々の職場環境管理はとても大切です。人事部門の大きな役割ですね。 ご質問等があれば、どうぞご一報ください。